2009年7月 6日

ゾンビの実情

ゾンビは「生ける死体」として知られているが、元来の意味は「お化け」や「妖怪」、「物の怪」といった意味だったらしく、『実体を持った物の怪の全般』を指す。ヴードゥー教のルーツとなる、ヴォドゥンを信仰するアフリカ人は霊魂の存在を信じているが、これは目に見えないものとして当たり前だと捉えられている。

「ゾンビ」は、元はコンゴで信仰されている神「ンザンビ(Nzambi)」に由来され、「不思議な力を持つもの」をンザンビとして呼ばれており、人や動物、物などに対し、使われていた。これがコンゴの奴隷達により、中米・西インド諸島に伝わり、「ゾンビ」と呼ばれるようになり、「不思議なもの」→「妖怪」へと変わっていった。

ゾンビを作るにはゾンビ・パウダーというものが使用される。この主成分はフグの毒の成分であるテトロドトキシンであり、この毒素を傷口より浸透させる事により仮死状態を作り出す。毒素の希釈が丁度よければ、薬と施術により蘇生することが出来る。毒が多量であれば死に至る。仮死状態であると、酸欠により脳(前頭葉)にダメージが残ってしまう。自発的意思のない人間――つまり、ゾンビを作り出すことが出来る。こうして言い成りになったゾンビは奴隷として農園で使役され続けた。

死者を蘇らせるというよりは幻覚剤の一種を用いて、生きた人間の記憶や意志を奪って使役する術であるという説もある。他にも麻酔の一種を用いて、仮死状態にさせて死亡したかのように見せかけ、更に麻酔が覚めた人をまるで生き返ってきたかのように見せるという説もある。

この術はヴードゥーの司祭の一つであるボコにより行われる。ボコは依頼人により人を貶める生業をしている。ボコは死体が腐り始める前に墓から掘り出し、幾度も死体の名前を呼び続ける。やがて死体が墓から起き上がったところを、両手を縛り、使用人として農園に売り出される。魂は壷の中に封じ込まれ、以後ゾンビは永劫、奴隷として働き続ける。

死人の家族は死人をゾンビにさせまいと、埋葬後36時間見張っていることもあれば、死体に毒薬を施したり、死体を切り裂いてしまうこともある。死体に刃物を握らせ、死体が起き出したらボコを一刺しできるようにする場合もあるという。

当然のことであるが、名前を呼ばれた程度で死体が蘇るはずもなく、農民達による言い伝えに過ぎない。しかし、ヴードゥーを信仰しているハイチなどでは、未だに「マーケットでゾンビを見た」などの話が多い。また、知的・精神的障害者がたまたま死者に似ていたため、『死亡した人がゾンビ化される事例がある』などとされることもある。

先述したゾンビ・パウダーの起源はナイジェリアの少数民族であるエフェク人やカラバル人に由来するものであるとされる。西アフリカ社会では伝統的な刑法としてこの毒が用いられており、これが奴隷達により西インド諸島に持ち込まれた。『ゾンビ・パウダーにはテトロドトキシンが含まれている』といわれているが、実際にゾンビ・パウダーに用いられるのは、毒を持つフグではなくハリセンボンである。また、ゾンビパウダーの使用法は身体に塗布するものであるため、テトロドトキシンで仮死状態にするという仮説には無理があるとの指摘もある。

『ゾンビ化』は、嫌われ者や罪を犯した者に対し、制裁を加えるための行為であった。また、刑罰という側面から鑑みるに、この場合の『死者』とは生物的なものではなく、共同体の保護と権利を奪われる、つまり"社会的な死者として扱われる"ということの寓意ではないかという説もある。

『ウィキペディア(Wikipedia)』引用

ちいさいころ見た映画は本当に怖かったです。

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